「デューク」




あたしの目の前にいるのは長い銀の髪を靡かせた、長身の男。
あたしは以前、この男に助けられた。






食べる物さえ何もない、貧困に喘ぐだけのあたしの世界に絶望して、
魔物の前に身を投げ出したのは、そう遠くない昔。


彼はあたしに襲い掛かろうとした魔物を切り捨て、その手を差し伸べてくれた。
その優しい手に、あたしはすぐに虜となった。

そのまま何も言わずに立ち去った彼に、あたしは名前も聞けず、
もう一度会ってお礼を言おうと、必死で探し回った。








けれど、この街で再び会った彼は、あたしの方を振り向きもしない。






旅をする中で、彼の名前がデュークということ、
彼が人を嫌っているという話は聞いていた。


でも、彼はあたしを助けてくれた。
差し伸べられた手は温かかった。
そんなのは所詮噂に過ぎない。
あたしが話しかければ、きっと振り向いてくれるはずだ。






しかし、その話は本当であった。





彼の目にはこれっぽっちもあたしの姿なんて映っちゃいない。
彼の耳にはちっともあたしの声なんて届きやしない。
















―――デューク
















そう囁くあたしの声は虚しく宙に消えるだけ。


















―――こっちを向いてよ





















そう彼の背に伸ばしたあたしの手は虚しく宙を切るだけ。
















あの時の優しさはただの気まぐれだったの?




















他には何もいらない。




















だから、ねぇ、せめてあなたの声を聞かせて。




















―――それがだめならあたしをいっそ殺して・・・・・・











































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勢いで書いたデューク夢。
めっちゃ短い。反転文字が1箇所だけあります。
デューク夢って悲恋しか思いつかないんです。
と、思ったけど、違うの思いつきそうな気もしないでもなかったー!
うーむむむ。
しかも名前変換が1回も無しですね。なんということだ。
デュークってなかなか心を許してくれなさそうですよね・・・・・・。
振り向かせるのは大変だー!
きっとこのヒロインさんはそのうち魔物の前に飛び出すのです。
そしてデュークが迷惑そうな顔しつつもまた助けてくれるの希望。
あ、なんか続きがかけそうな(マテ)