とフレンは、騎士と評議会議員の娘という相容れない地位にいながらも、
街で知り合い、お互い一目惚れをし、愛を育んでいた。
しかし、皇帝不在の今、先帝の甥、ヨーデルを擁する騎士団と、
先帝の遠縁にあたるエステリーゼを擁する評議会の争いは、激化しつつあった。
そんな中、は評議会議員である父がフレンに暗殺者を差し向けたと言う事を知った。
フレンとは騎士と評議会議員の娘、決して結ばれるはずのない間柄である。
現に父はフレンとの関係を好ましく思っておらず、何度も引き離そうとしていた。
は拳をぎゅっと握り締めると、机の引き出しからナイフを取り出す。
そしてそれを布で包むと、家から飛び出した。
は狂乱とした自分のその姿に驚く、フレンの前に立っていた。
そんなフレンに向かっては身を振り切るがごとくに叫ぶ。
「貴方は騎士、私は評議会議員の娘、決して相容れないのよ!!」
「そんなことはっ!」
フレンはのその言葉に異を唱え、叫んだ。
「・・・・・・ねぇ、フレン。私のために、死んでくれる?」
はナイフを取り出し、切っ先をフレンに向け、自身の胸の前で構えた。
フレンはそんな彼女の姿を見て、目を閉じると、「それを君が望むなら」と言った。
「・・・・・・っ!」
は驚愕に目を見開き、その手からナイフが地に滑り落ちた。
フレンはその音を聞き、ナイフを拾い上げると、彼女の手にしっかりと握らせた。
のナイフを握り締める手はかたかたと震えている。
フレンはその姿をしっかりと目に映すと、その身をの手の前に躍りこませた。
ナイフはフレンの身を抉り、の手からは彼の血が流れ落ちる。
が驚愕し、その手をナイフから離し自身の顔に当てると、フレンの体は地に崩れ落ちた。
はすぐにフレンに駆け寄り、彼の様子を確かめたが、すでに彼は事切れていた。
フレンのもう、何も言わない血の気の失せた顔には自身の犯してしまった過ちを知った。
彼と過ごしたあの日々はもう戻らない、その事実に、は泣き崩れる。
はフレンの顔を抱き、目を閉じると、彼の血に濡れていたナイフを自身の胸に突き立てた。
街の人が騒ぎを聞きつけ、その場に駆けつけると、
すでに二人は事切れていたが、その顔は幸せそうに微笑んでいたという____________
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拍手有難うございました。
暗いっ!暗すぎる!!
人生初死ネタ。
華麗に撃沈。
でもまぁ書いてみたかった設定なので書けて満足です。
次回は明るい話を書きたいな!
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